食戟のソーマ 神ノ皿 総合評価
総合評価
講評
作画:かなり安定していてよかったと思います。料理の作画はシリーズ通してとても魅力的に描かれていましたし、キャラクターのおはだけシーンなどのコメディ的な部分もなかなかよく描けていました。
OP&ED:OPは過去のものと同じようなスタイルの曲でした。創真達の『挑戦する気持ち』が表現されているように感じられていいと思います。またEDも同様に過去のスタイルとよく似ていました。創真達のこれからの明るい未来を表せているように感じられるいい曲だったと思います。
音楽:最終食戟の際に一期のOPが流れたのはよかったです。さすがは長年積み重ねただけ合って、観ている側にも感慨深いものがありました。その他のBGMも、創真達の状況や心情に合わせて適度に使われていたと思います。
シナリオ:ハッキリ言って『続編物』の中で、過去最悪でした。制作側の都合かどうかは知りませんが、おそらくかなりの時間をかけて連載したであろうシーンを本当にコンパクトにまとめていて、面白みを殺す構成でした。特に最悪だったのが最終食戟です。今まで散々強い、ラスボスとして扱われてきた司との食戟があんな一瞬で完全に決着がつくという最悪な結果です。長ったらしく、テンポ感が悪い作品もたくさんある今の世の中ですが、あそこまで一瞬でかたをつけられては観ている側がつまらなくて仕方ありません。もっと深く、長く、じっくりと描いて欲しかったです。
演出:音楽でも少し触れましたが、一期のOPを流すのはとてもいい演出だったと思います。あとはよく起こる口喧嘩の時に他の誰かが喋っている後ろで「ギャーギャー」と言い合っているのは面白いなと思いました。個人的にはあそこは完全にセリフを決めるとか、キャストのアドリブだとかでやってもいいなとは思いましたが、しっかりと入れている点では高評価です。
キャストの演技:気づけばもう4期、さらにセントラル側のキャストは言うまでもなくかなりのベテラン、人気声優揃い。間違いがありません。もちろんアニメ一期からのキャスト陣もさすがの演技力でした。強いてあげるのであれば、日高里菜さんは荒ぶっている時と、おしとやかな時との演技の使い分けがすごかったなと感じました。
特有性:実はこの作品、『食戟』と言う物に関しては昔のアニメ『ミスター味っ子』で 『味勝負』と言う似た、と言うかほとんどやっていることに関しては同じものがあり、既存なものですので、特有性に欠けます。ただし、今回の連帯食戟で合ったり、個性の強い面々で合ったりが多少の特有性を生み出していると思います。
作品全体のまとまり:アニメというものの印象を大きく左右する要因として『作画』と『シナリオ』が大きく上げられます。どんなに良い話の内容とテンポで合っても、最悪な作画では話が入ってきませんし、どんなに作画が優れていても、話のテンポ感や内容がダメでは、つまらないと感じられてしまいます。この作品はシナリオ以外の項目は比較的よかったです。が、全体として捉えた時に、もっと話を深く掘り下げて欲しかったと感じてしまい、とてもいいまとまりとは言えません。そしてあの終わり方。新キャラの登場です。最終回はかなりまとまっていたのに、新キャラの登場でいまいちになりました。本来であればキャラの登場は喜ばしいことです。次回シリーズの期待が膨らむためです。ですがこの作品はシナリオがああもテンポ感を急かしたがために、ここで終わりにするのが一番綺麗に纏まらざるを得なくなっていました。なのに新キャラが出た。これはまとまりがないとしか言えません。
一言
正直がっかりでした。ひどいです。
ぶっちゃけ放送枠の確保きつくて、今作で食戟のソーマ終わりなのかな〜、だったらまあこのシナリオでもまだわかるなって感じだったんですけど、5期やるんですね。
だったらもっとしっかり描いてくれよって感じです。本当に今回のシナリオにはがっかりしました。
こんなこと言うのも何ですが、この作品はこのまとまり方だったら5期やらないほうがいい終わり方だったなと思いました。
でもやるのであれば、それはそれで楽しんで観たいと思います。
ご覧いただき、誠にありがとうございました!☆彡